世界の障害者ロゴ

障害者を表すサインやロゴが世界中で使われています。それには人が描かれていることが多いのですが、それらのサインは右向きである場合が多いように思います。例えば、障害者関係では最も有名な、車いすとそれに乗車した人をデザインした‘国際障害者シンボルマーク’( International Symbol of Access 国際リハビリテーション協会(Rehabilitation International)が1969年に採択)、は右向きですね。私など、どうも最初は右抜きであることに違和感を感じたものでした。
一方、日本では人の形を図案にする例が多いとは言えませんが、左向きに作られる場合が多いのではないか.と思います。有名な非常口のサイン(ピクトグラム)は日本で作られたものですが、左向きです。

また国際盲人連合の、杖を持った視覚障害者歩行者のシンボルマーク‘視覚障害者シンボルマーク’も右側を向いて歩いています。個人的なものかもしれませんが、左向きですとですと何か広々としたところに向かっているという気がするのですが、左向きですとその広がりが感じられず、一体どこに向かうのかと最初は妙に気になった次第です。



よく理由は分かりませんが、日本人でデザイン関係の人に聞いたところでは、やはり自分なら人を左向きに書くかな、という様なことを申しておりました。自分で自転車、自動車、飛行機、船、人など書いてみることがありますが、その時は何時も左向きに書いてしまいます。右向きに書くような場合にはさて何処からから書き始めようかなど思ったり、書いてもバランスが取りにくいという感じを持ちます。デッサンする時は、確かに左から右に書いて行く方が、描画した線や塗り跡が手や指に隠れることもなくて書きやすいですし、描画したものを手でこすって汚してしまう心配も少ないと思います。しかしこれは和洋を問わず同じことなので、右向きになる理由にはならないでしょう。 上の二つのロゴマークの場合、書き順は足先や杖から書き始めるのではなく、やはり頭や体幹から書き進めて行くかと思います。

自分なりに不思議に思って解釈するところでは、日本の右から左に書き進める縦書きが影響している可能性が考えられるのではないかと思ったりする次第です。現在では、縦書きで、右から左に文字を実際に書くことは非常に少なく、俳句や短歌などを作ったり書き付けるときの限られた機会しかないかと思いますが、それが一転読むということになると、ポピュラーな文庫本を初め日本の著者のものはほとんどが縦書きになっていて、表紙は右側で本文は右から左に読み進めるわけです。この視線の動かし方、頸の回し方などが習慣化し、影響している可能性が考えられます。

しかし、最近では、ノートを取る時も、何か文章を書く時もノートは、横書きで左から右へという按配ですし、学校の教科書も国語以外は横書きで左から右ですから、段々と右向きでも違和感がなくなるのかもしれません。

(参考:その他のロゴなど)

  スペインの視覚障害者協会のロゴ



             欧州盲人連合のロゴマーク


英国王立盲人協会のロゴマーク(最近文字の図案に変更された)



                              米国盲人連合

 ミレーの種まく人


 岩波書店のロゴマーク(ミレーの種まく人を図案化している)


MT 2007/8/24
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